ローラーコンベアについて

ローラコンベアの特徴


ローラコンベアと聞いてどこに使われているか思い浮びますか?
テレビやCMで見たことある方も多いのではないでしょうか。
主に物流倉庫や工場で荷物や部品など様々なものを運ぶのに使われており、弊社では鋼材切断をする高速カッターなどで鋼材を乗せて運ぶのに使用しています。
名前の通りローラーが付いており、荷物を置いて楽に運ぶことができます。
ローラーコンベアの特徴3つを見ていきたいと思います。

①摩擦力の違い
物を地面の上でそのまま引きずると、「滑り摩擦」が働きます。
この摩擦力は比較的強く、物を動かすのに大きな力が必要です。
一方、ローラーを使うと物体は転がるようになり、「転がり摩擦」が働きます。
転がり摩擦は滑り摩擦よりもずっと小さいため、同じ物を動かすのに必要な力が小さくなります。

②接地面の変化
ローラーを使うと、物と地面の接触が「面」から「点」に近づくので、摩擦の面積が減り、抵抗が小さくなります。

③エネルギーの効率
摩擦が少ないと、エネルギーの損失(熱など)も少なくなり、効率よく物を動かせます。

そのため大きな力を必要とせず、10%以下の力で運べるといわれています。

摩擦力の違いについての計算


10%以下の力で運べるのかを計算してみようと思います。
あくまで理論値なのをご了承ください。

前提条件

同じ物体(質量 m=)を地面上で動かす時とローラーを使って動かす時を比較します。

重力加速度は g=9.8 m/sとします。

摩擦係数(仮)
滑り摩擦係数(地面と物体の間): μs=0.5
転がり抵抗係数(ローラー使用時): μr=0.02

・滑り摩擦(ローラーなし)

滑り摩擦力 Fsは以下で求まります:

Fs=μs⋅N

ここで N=mg(垂直抗力)なので:

Fs=0.5⋅100⋅9.8=490 N

・ 転がり摩擦(ローラー使用時)

転がり摩擦力(転がり抵抗)は:

Fr=μr⋅N=0.02⋅100⋅9.8=19.6 N

・比較

Fs÷Fr=490÷19.6=25

つまり、ローラーを使うと、同じ物体を運ぶのに必要な力は約25分の1になるので、とても楽に運べるのがわかります。

ローラーコンベアの種類

ローラコンベアには大きく分けて2つあり、「フリーローラーコンベア」と「駆動式コンベア」です。

フリーローラーコンベア

・特徴:モーターなどの駆動力を使わず、人の手や重力で物を動かす。

・メリット:構造がシンプル・安価・メンテナンスが容易。

・用途:傾斜をつけて搬送したり、作業での補助に使用。

駆動ローラーコンベア

・特徴:モーターでローラーを回転させて搬送物を動かす。

・メリット:ローラーを駆動させて物を運ぶことができるので、人の手がいらず傾斜を上ることもできる。

・用途:重量物や長距離搬送、自動化ラインに使われる。

・種類:
 チェーンドライブ式(チェーンでローラーを連結)
  ベルトドライブ式(ベルトで駆動)
 Oリング式(ローラーとローラーをOリングで連結)

ローラーコンベアの特徴や種類についてご紹介しました。
弊社でのローラーコンベア関連装置の事例をご紹介します。

納入事例

ローラーコンベア

フリーローラーコンベア及び駆動ローラーコンベアの納入事例です。
既製品と弊社の製缶の組み合わせでの組立になります。
製缶から組立、試運転でお困りでしたら、ぜひお声がけください。

ローラーコンベア

フリーローラーコンベア及び駆動ローラーコンベアの納入事例です。
コンベアなどの搬送ラインの組立には大きなスペースが必要です。
製缶から組立、試運転でお困りでしたら、ぜひお声がけください。